チック・コリア(Chick Corea)「スペイン(Spain)」
あれ、お買い物ですか? CD、音楽好きなんですね。
だって、最近は音楽聞くっていっても、オンラインで聴けたりするし、試聴してよかったらそのまま購入したりできるでしょ。CD買う人って、それだけ音楽が好きなのかあ、と思ったりして。
ワタシ? 私の時代にもCDはありましたよ、笑。確かに小学生の頃は、カセットテープ全盛期だったけど...
大学生のころはもっぱらCDだったし、…でも、私は田舎の街に住んでいたしね、今のような大型CDショップというのは無くて。今はCD買う時だって、お店で試聴してから買ったりするでしょう。私が学生のときは、試聴とかないし、知らないアーティストのCDを買う時には一種のギャンブルで。
―――でもね、適当に選んで買ったCDの中で、イチバンの当たりだと思ったのが、これ。
Michel Camilo y Tomatito (Spain - Spain)(360p_H.264-AAC).mp4
カッコいい。CD買って家に帰って聴いたときに、全身がしびれましたね。ビリビリ、きた。
これは、ちょっとモダンでおしゃれにアレンジされているけど、オリジナルはチック・コリアという人が作曲したものです。
チック・コリア(Chick Corea)のこと
1941年アメリカ合衆国マサチューセッツ州生まれ、イタリア系とスペイン系の血を引き、本名はArmando Anthony Corea。作曲家、ピアニスト。マイルス・デイヴィスのグループにも参加した経験を持つ、ジャズ・ミュージシャン。
「スペイン(Spain)」について
1972年に作曲され、アルバム『Light as a Feather』に収録されている。
こっちは、チック・コリア本人が出演しているもの。上原ひろみさんとの共演、ピアノ・デュオ。
Chick Corea & Hiromi Uehara - Spain
ロドリーゴ作曲のアランフエス協奏曲第2楽章(アダージョ)がイントロとして使われているので、冒頭部分で「あ、聞いたことある」と思う人もいるかもね。
その後は一気にアップテンポになり、ジャズ、ブルース調のセクシーな旋律が続き、ラテン色も強い。世界中の演奏家にカバーされている、かっこいいジャズなのです。
もとはフルート、エレクトリック・ピアノ(ローズ・ピアノ)、アコースティック・ベースの曲としてアルバムに収録されているらしいんだけど、なぜかギタリストに人気がある。こちらは日本人を代表するフラメンコギタリストの沖仁さんと飯ヶ谷 守康さん、木村 大さんのギター・トリオ。
3人のアンサンブル部分は、ちょっと不安になる箇所もあったりして「この3人ホントは仲悪いのかな…?」と思ったりするところもあるけど。それでもやっぱりカッコいい。
マイルス・デイヴィス「スケッチ・オブ・スペイン」とは違うよ
ジャズで「スペイン」というと、「ああ、マイルス・デイヴィスの?」とかって言われちゃうこともあるんだけど、違うんよ。
マイルスのスペインは、「スケッチ・オブ・スペイン」というアルバムのことね。
Miles Davis - Sketches of Spain (1960) (Full Album)
全然別物だからね。やっぱり、チック・コリアの「スペイン」はカッコいい。スペインの風がブンっと吹いてくるでしょ。
―――どう、気に入ったら、もう一回かけてもいいよ。今夜はお客さん一人だけだから...