「ブロガー」というカタカナ日本語からイメージするのはどんな感じでしょうか。
ひきこもりっぽい? オタク? 暗くてしつこそう、アンチなリプには攻撃的? お金を稼ぐことに必死? コミュ障…、とか。そもそもインターネットで稼ぐという大きなカテゴリーで、不信感を持っている人が多いような気がします。
ブロガーに対する日本人の印象
私は日本を離れて15年近くになるので、あまり日本語の感覚がズレてしまっているところがありますが、どうやら日本で「ブロガー」さんというのは、どちらかというと「ウサンクサイ」イメージを持たれることが多いようですね。
一方、「ライター」とか「ウェブライター」というと、もっぱらネットに掲載する記事を他人(クライアント)に依頼されて書きお金を稼ぐ人、とう意味になっているのではないでしょうか。
そもそも、日本の人って未だに「ブログ」と言われてもピンとこない人が多いのかもしれません。ブロガーとはブログを書いている人のことですが、「ブロガー」と聞くとますます「何をやっているのかよくわからない人」と思われるのかも。
そんなわけで、私は日本で自己紹介するときには、「ブロガーです」と名乗るのをやめて「ライターです」というようにしています。
カナダでは正反対の反応が
しかし、おもしろいことに、私が住むカナダではまったく逆に捉えられるようなんですね。私が「職業はライターです」というと、相手は「???」というような顔をする。
英語で「ライター」というと「書く人」という意味なので、ふわっとしすぎているんです。新聞記者なのか、小説家なのか、単に家で日記を書いているのか、範囲が広すぎてよくわからない、職業として成立しないんですね。
ところが、ひとこと「私はブロガーです」というと、急に注目を集めることがあります。
ブロガーという肩書
先日、友人の誕生日パーティに呼ばれて(彼女は出版関係に努めているのでそういう関連の友人が多かったためかもしれませんが)、その場で唯一のアジア人女性の私が「私、ブロガーなの」と言ったとたん、そのテーブルに居た半分以上の人の注目を集めてしまいました…。
「どんなブログを書いているの?」
「日本語で書いているの?」
と質問ラッシュになり、テーブルの反対側の端に座っていた、友人のパートナーが遠くから、
「Hey Hana! Tell us! How many blogs do you have ?
(はな、ブログをいくつ持っているんだい? 彼らに教えてやれよ!)」
と口をはさみ、さらにその場が盛り上がりました。
ブロガーって、ちょっとスゴイのかも?
正直、自分でこんなに「ブロガー」として注目されるとは思っていなくて、びっくりしたというわけで。
多分こちらでは「ブロガー」という人種に対して、「自分の力で意見や見解を公開表現しているスゴイ人」というポジティブなイメージを持っている人も多いのでしょう。
ただ、「そういう風に見られているのかも」と思い返すと、私は果たして本当に自分の言いたいことをブログで主張できているのだろうか、という疑問がわいてきました。
私が海外に出てきたのは、言いたいことが言えない日本社会に失望したからではなかったか。じゃあ、どうして今、私は言いたいことを我慢しているのだろう。
— はなたびと (@hana_gardener) 2019年2月20日
本当に伝えたいことを書くブロガーになりたい
最近ボイスブログを発信しています。ポッドキャストやYouTubeなどの媒体を利用していますが、音声コンテンツ配信を始めてから気が付いたことがあります。
ボイスブログをやってみて良かったのは、自分には本当はもっと言いたいことがある、ということに気づけたことだ。
— はなたびと (@hana_gardener) 2019年2月20日
…そういうことなんです。
美しいものに対して「きれいだね」と言えるのと同じくらい、間違っていることに対しては「なんかおかしくない?」と言える自分になりたい。
— はなたびと (@hana_gardener) 2019年2月21日
だから、これからはもっと自分が言いたいことを正直にブログ記事にしていこうと思っています。所詮ネットでの情報は取捨選択できるものだから、私の記事を読みたくない人はフォローを外せばいいんだもんね。
よし、これからはそういう路線でいこう。ちょっと本格的に「自分の力で意見や見解を公開表現しているスゴイ人」を目指してみよ!
注意
海外でブログを書いている人の中には、特定の政府に対するアンチや、活動家(アクティビスト)も多いです。なので、不用意に「私はブロガーです」と言及することは、国や地域によっては危険を招くこともあります。数年前、パキスタンでブロガーが殺されるという事件がありましたし。海外で自分の職業を答えるときには、少し注意が必要ですね。