はな劇場

地下1階。土壁に囲まれた、アップライトピアノとステージだけの場末パブ。Googleマップには載っていません。

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AIが小説を書く日

英語ブログを書き始めてから、英語文法のチェックのためのツールを使っています。

私はその手の専門家ではないので、どんな仕組みになっているのかは説明できません。でも、かなり性能がよく、英語ライティングがそれほど得意ではない私は非常に助かっています。

 

英文エッセイ添削ツールでできること

そのツールを使った感想や使い心地については他のブログ記事でも書いていますが、とてもクオリティが高いです。こんなサービスの日本語バージョンができたら、校正や編集者を雇う必要は無くなるんじゃないかと思ったり。 

 nomado.hatenadiary.com

 

私は使っているのは無料版ですが、有料版にすると綴りや文法の間違いの指摘だけでなく、英文エッセイとして改善のアドバイスをしてもらえるそうです。

 

具体的には、

  • 文章や文体のゆらぎ
  • あいまいな表現の回避
  • 重複する単語の置換
  • より洗練された語彙選択の提案
  • 不必要な言い回しの回避
  • 強すぎる表現の婉曲化提案
  • 物議を醸す可能性のある表現の回避
  • 略語の訂正
  • コピーチェック

 

こんなことまでツールでできるの?と思いませんか。有料といっても月額11.66ドルです。

 

一番上の「文体の揺らぎ」というのは、希望する文調にそぐわない言い回しを指摘してくれる機能のようです。ジャンルとして、標準、ビジネス、アカデミック、カジュアル、クリエイティブ、テクニカル、医療系というカテゴリーが用意されています。

ここに「クリエイティブ」という項目があるのを見て、なんとなく違和感を感じました。

 

 AIと創造性

 

 って、ツイートしたんですけどね、この前。

 

AIに創造性の高い仕事はできない、とは言えないのかもしれないと思ったのです。例えば、世にあふれている文学作品をすべてAIに学習させれば、AIが小説を書く、なんてことがあり得たりしないでしょうか。

 

私たちは本当にゼロから創作しているのか

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創作というと、何もないところから新しい作品を作り出すという風に感じられますが、そもそもそれは正しいのでしょうか。

文章を書く、絵画を描く、写真作品を作るというとき、私たちは何かしらの記憶や経験のかけらからインスピレーションを得ているのではなかったでしょうか。

インスピレーションというと、なんとなく目には見えない貴重なもののような気がします。しかし、元はといえば、それまでどこかで読んだことのある文章だったり、昔見た風景だったりするのでは?

 

私たちは、何かをクリエイトすることを特別なことや神聖なことのように考えます。でも、音楽も詩も、一つ一つの要素はこれまでの経験から得た「音」や「ことば」であり、作品は単にそれらの組み合わせに過ぎないのではないか、と。

 

「創作する」ことと「創造的に見せる」こと

ずいぶん前になりますが、「唯脳論」という本の著者、養老孟子氏の話を聞きに行ったことがあります。ソニーから犬型ロボット「aibo(アイボ)」の第1号が発売されたばかりの時代でした。…というと、どのくらい昔かが分かると思います。

 

「人がロボットに愛情を持つことはあり得るか」という命題に関して、養老氏は「aibo(アイボ)」を例に説明されていました。

 

犬型ロボットの動きはまだぎこちなく、とても愛らしいペットとは見えないかもしれない。しかし、カブトムシなどの昆虫に愛着を持つ人もいますよね。昆虫の動きは、今のロボットの動きと似ている。両者の間には「命」があるかないか、という違いがあるが、昆虫に愛情を感じる人がいるなら、ロボットに対する愛が芽生えないと言い切れるでしょうか。

 

そんな感じの答えだったと思います。

 

ロボットが何かに愛情を持つことは無くても、ロボットの動きを「愛らしい」と見せることはできるのかもしれません。すでに、犬型ロボットに対して「かわいい」という印象を持っている人だっているでしょう。

ロボットがゼロから何かを創作することはできなくても、ロボットの書く文章を「創造的に見せる」ことはできるかもしれない...と、まあ、ふと思っただけなんですけどね。

 

いつの日か、「アンドロイドHANA」というロボットが小説を書き上げて、ヒット作を生み出すという日がくるのではないか、と想像してしまうのです。

 

www.hanatabito.com