食べる楽しみが無くなったら人生灰色
若いころはダイエットに頑張っている時期があって、断食(ファスティング)に挑戦したこともあります。
でも、先日の大腸の検査で約1日半ほど絶食した時には、とてもつらく、食べることの楽しみを奪われるとこんなにおもしろくないものかと、改めて感じたわけでした。
1日半絶食しました
日本では受けたことがないので、こちら(カナダ)と同じ状況になるのかどうか、わからないですが、大腸内視鏡検査のために約1日半絶食しました。検査前日朝8時以降から、翌日の検査終了時まで(私の場合午後5時頃に終わった)、固形物なしの生活です。
もうね、はっきりいって、ツライ。苦笑。
大腸内視鏡検査は、小型カメラのついたチューブを大腸に挿入して中を観察するという検査です。検査中にポリープなどが見つかれば、それを切除することも可能です。
そんな検査なので、準備として大腸を空っぽにしておく必要があります。それで、前日から下剤を飲んで腸をきれいにしておくわけですが、その前段階として食事制限が検査3日前から始まります。
段階的に食事制限
検査3日前と2日前の2日間は、固形物を食べることはできますが、一部の食品は禁止されます。雑穀や玄米など極端に食物繊維が多いものや、小さな種子、ナッツ類などです。
詳しくは以下の記事で書いています。
普段は何も感じませんが、いざ食べるものが制限されると、意外につらいものですね。おそらく私は一日の多くの時間を食べ物のことを考えて過ごしているのでしょう。「今日の夜は何を食べようかな~、何を飲もうかな~」ってね。
検査前日には固形物の摂取ができないという、さらに過酷な状況が待っているというのに、すでに検査3日目にして憂うつな気分に…。好きなものが食べられないというのは、こんなに人生がつまらなく感じるものなのかと、あらためて思い知らされたのでした。
固形物摂取不可
そして、いよいよ前日。午前8時以降は固形物の摂取不可能。液体のみで検査までを過ごすことになります。液体といっても、アルコールや赤色の飲み物はNG。
食べることに加えて、飲むことの楽しみも奪われてしまいました。
人生灰色。。。
気分が落ち込んでいたついでに、祖母のことを思い出しました。
祖母は病院のベッドでじわじわと弱まっていき、最後は口からの食べ物摂取もできなくなったのです。「食べることがあんなに好きなおばあちゃんだったのに、かわいそうね」とボソッと言った母の言葉を忘れることができません。
もちろん、祖母のような高齢でなくても、何らかの事情で食べるものが経口摂取できない方はたくさんいると思います。
いつもは意識していないことですが、おいしいものを「おいしいね」といって食べられることは、なんて幸せでラッキーなことなのでしょう。
検査当日
そして、検査当日、私の予約時間は14:30だったのですが、なぜか長ーく待たされることになります。あまりに待たされるので、正直、受付で暴れまわりたくなりました。
「お腹空いてるし、のども乾いてるし、一体いつになったら検査してくれるの!?」って。
ちなみに検査2時間前から液体も摂っていません。
待合室の壁には、消化器官の説明図がかかっていました。何もすることがなくぼんやりとその絵を眺めていたら、肝臓が大きく腸にかぶさっているのに気が付いたんです。
もし、肝臓の神様がいるのだとしたら、思わず懺悔したくなりました。
「いつも、つい飲み過ぎてしまう私をお許しください…」
食べることの楽しみ復活
さんざん待たされた後に検査が終了し、またいつもの食生活に戻ることができました。検査の結果は、小さなポリープを1個切除したんですが、それはまた別の記事に書きたいと思います(まだ、このネタで書くのか私は、笑)。
検査当日の夜は、消化の良いものを食べて(固形物!)、アルコール摂取は控えました。でも、翌日からは、いつもどおりの食生活に戻すことができています。
食べることは生きることの基本、美味しく食べられることの幸せを再認識することができました。